アルコール体質を知ろう!あなたは…大酒飲みになっちゃう!?B型です!日本人の50%

まだまだ飲めそう

お酒に強く、
たくさん飲めるタイプ

たくさん飲める分、肝臓へのダメージ大!
お酒のトラブルにも要注意です。

まずは基礎知識

お酒を分解するしくみ

お酒を飲むと、アルコール(エタノール)の20%が胃で、80%が小腸で吸収されます。
吸収されて血中に入ったエタノールは、肝臓に運ばれて代謝されます。

お酒の分解と代謝酵素

エタノールを分解する酵素「ADH1B」と、強い毒性をもつアセトアルデヒドを分解する酵素「ALDH2」。アルコール体質は、この2つの酵素の活性の組み合わせで決まります。

ADH1Bがエタノールをアセトアルデヒドに分解→ALDH2がアセトアルデヒドを酢酸に分解→二酸化炭素と水に変換→体外へ
B型の代謝酵素
エタノールもアセトアルデヒドも
分解が速い

エタノールを分解する働きも、アセトアルデヒドを分解する働きも強い。

エタノールがすぐに分解されるので酔っぱらいにくく、不快な症状をもたらす「アセトアルデヒド」の分解も速いので辛い症状が表れにくいです。

B型が注意した方がいい病気は?

肝臓の使いすぎに注意!

お酒をたくさん飲めてしまうので、知らないうちに肝臓に大ダメージが。重大な肝臓疾患に気を付けましょう。生活習慣病のリスクも高いです。糖質の高いお酒やおつまみが大好きな人は糖尿病に要注意です。

B型が注意すべき病気 その1

脂肪肝、肝炎、肝硬変

酒量の多いB型では肝臓が疲弊して機能異常が表れます。脂肪肝の状態で症状があることは稀ですが、さらに大量の飲酒を続けるとアルコール性肝炎に進行し、腹痛や発熱、黄疸症状から重症化すると死亡のおそれも。最終段階が肝硬変です。腹水・黄疸・吐血など重大症状が見られます。休肝日をしっかり設けることが大切です。

B型が注意すべき病気 その2

生活習慣病、特に糖尿病

B型は高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病になりやすい傾向にありますが、特に糖尿病には注意です。血糖値が高いと免疫力が低下し、動脈硬化が進行します。目や腎臓、神経など細い血管が分布する場所から動脈硬化が生じ、徐々に心臓や脳といった血管が傷んできます。

定期的な検診を心がけましょう!

飲酒により引き起こされる主な病気

B型が特に注意すべき病気

吉本先生のワンポイント講座

B型のあなたが
お酒と永く付き合うコツ!

気を付けたい飲酒習慣とヒント

「もう少し飲めるかな」くらいでSTOP!

たくさん飲める分、肝臓へのダメージは深刻です。一生で飲めるお酒の量は決まっています。人生永くお酒とお付き合いしたいなら、今日はその辺でやめておきませんか?自覚は難しいので定期的に健康診断を。異常値が出るなら、お酒の量が多い危険信号です。

お酒と永く付き合うために大切なこと

大切なのは「適量飲酒」と「休肝日」

1日の適量は、ビールなら中瓶1本、ワインならグラス2杯弱です(女性は半量)。「少ない!」と感じる方は1週間の総量で見直してみましょう。まずは週2日以上の休肝日を目標にしましょう。依存のリスクも低減できますよ。

おすすめのお酒の飲み方

違いがわかるあなたへ

なかなか酔っぱらわずにたくさん飲んでしまうB型のあなた。きりなく飲み続けると肝臓が悲鳴を上げてしまいます。そんなあなたはワンランク上のお酒を楽しんでみませんか?クラフトビールや、高級ワイン、レアもののウイスキーや焼酎をじっくり味わってみましょう。結局お財布にも優しかったりして…。

吉本 尚先生

吉本 尚(よしもと ひさし)先生

筑波大学医学医療系 准教授
健幸ライフスタイル開発研究センター長

アルコール健康障害対策基本法推進ネットワークの幹事として、プライマリ・ケアを担当する立場からアルコール対策に関わる。北茨城市民病院附属家庭医療センターで飲酒量低減外来を開設。2022年新設の筑波大学健幸ライフスタイル開発研究センターにてセンター長を務める。NHKきょうの健康ほか、メディア出演も多数。